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パンダの図
〜胃腸虚弱な人 集合〜

 
 夏は胃腸がパワーダウンしやすい季節です。普段から下痢軟便腹痛を催しやすい人にとって夏は結構辛い季節ですね。不衛生な飲食物にあたったわけでもない場合でも下痢は起こります。そんな慢性的な下痢にスポットを当ててみましょう。

 どうしていつもいつもお腹の調子を崩してしまうのでしょうか?原因は思い当たりますか?

 まずは今までお腹を調子悪かった時の状況を思い浮かべてみましょう。あなたの居た環境 飲食物 プレッシャー 睡眠など そしてそれはいつの時間に起こったのか。食事の後 朝起きた時 空腹時 就寝中。いつのタイミングで起きる症状なのかを考えるのはとても大事です。

 下痢を止める薬やお腹を温める薬 お腹のケイレン症状を緩める薬など、漢方薬にはそれぞれ様々な働きがあります。
 漢方薬の特徴として、症状が同じでも、原因が異なれば使う薬が違ってきます。
 少し例を出してみます

例1)高校生 17歳男性
 
普段から口が渇きやすい。夏は特にその傾向が強く、アイスキャンディーをお風呂の後に食べるのが秘かな楽しみだ。アイスキャンディーが胃腸を冷やす事ぐらいは知っている。元来胃腸は強くないが、身体が温まった風呂上り、それも暑い夏の夜なら冷えないのではと思って食べた。美味かった。入浴後の至福の時間がたまらない。そんな日を何日か過ごした。
 ある日の朝方、強烈な腹痛に襲われトイレに駆け込んだ。しかし既に下着に漏れてしまった感触が分かる。焦ってたどりつき便座に座ってすぐに泥状の大便が出た。冷や汗が出て身体の力が抜ける。排便中は気分も悪く大変だったが、排便後は落ち着いた。しかし、手足に力が入らない。元気がなく、朝起きてちゃんと学校に行けるだろうか心配だ。

 以前近所の薬局で勧められた、お腹を温める漢方薬を服用してみる。見事お腹が温かくなってきた。美味しい。お湯を飲んだだけではこんな気分にはならない。お腹だけではなく全身に温かな血が戻ってきた感じがする。風呂上りのアイスは暫くは止めておこうとは思うのだが・・・。

(解説)この方の下痢の原因は、アイスを食べた事によるお腹の冷えでしょう。
※このケースは重症例ではなく、あまり深刻な状況にはならずに済んだよくあるケースです。
 しかし、たかが下痢だとほっておくと笑っていられない場面がくる事もあります。

 例2)大学生 20代女性
 
卒論を提出する時期が迫っている。準備のため毎日夜中の4〜5時くらいまで追い込みの日々が続いていた。提出できなれければ、せっかく決まった就職先の話もオジャンになってしまう。そんなプレッシャーを受けながら毎夜作業は続いた。「何もこんな夜遅い時間にやらなくても昼間やればいいんじゃないか」と家族には言われるが、この深夜の時間帯じゃないと気分が乗ってこないので仕方がない。元来午前中は元気なく、頭もぼーっとする体質だ。昼過ぎに起きてぼちぼち日の暮れる位から作業をすると効率が良い。

 しかし気になるのが、ここしばらく腹痛と下痢の症状が続いていることだ。胃腸が強くないのは自覚しており、度々ある下痢にも慣れているが、今回の症状はちょっと重いような気がする。日増しに下痢の回数が増えるとともに、身体に力が入らず、頭もボーとしてきてクラクラする。卒論作成が間に合うかどうかの焦りも加わり、余計に症状が酷くなってるような感じが。

 思い切って胃腸科を受診してみた。過敏性大腸症候群という診断名。「大腸のひだが無くなってきてる」と説明を受ける。処方されたのは便を固めるポリフル 整腸剤のビオフェルミン 過剰な胃腸の動きを緩和するトランコロン。一ヶ月ほど続けてみたけども変化は余りない。便が多少硬めになる程度だ。
 
 知り合いから紹介され熊猫堂薬局を訪ねた。胃腸の痙攣症状に効く薬、消化を高める薬、胃腸を温める薬を勧められた。2週間後調子は良くなっている感じがある。しかし便はまだまだ柔らかい。今度はお腹を温める薬の強さを変更する事にしてみた。
 その後薬を飲み続けると、だんだん便も固まり始め身体の力が戻ってきた。相当調子が良い状態で安定してきたので、徐々に弱めの薬に変更していき、概ね三ヶ月程度で以前のような胃腸の調子が戻ってきた。

 (解説)この方は体調が戻り、卒論も完成させ提出でき、就職も無事できました。これは複合的な原因の積み重ねにより、慢性的な下痢軟便になっていた例です。元来の胃腸虚弱、寒い季の夜更かし、そして卒論提出のプレッシャーが重なり胃腸の調子を崩す要素を助長したのでしょう。特に冷たい飲食物は口にしていません。
 下痢軟便の状態を改善する際、何が原因で起こる症状なのかを考えないと、漢方薬を飲むにしても的外れな対応になってしまいます。不安な時は気軽に相談してみましょう。一人で考えていても、自分が思いつく考えはだいたい限られています。

 
胃腸の不調を催す原因
 代表的な原因と簡単なコメントを下に記します。
 あなたの胃腸の不調はなにが問題なのでしょうか?どうすれば解決できるのでしょうか?自分の基準でOKだと感じている様々な習慣が実は胃腸にとって全然駄目だったりする事は往々にしてみられます。

〜胃腸虚弱を改善するために原因さがし〜

     楕円: 生活習慣?  
 
 
例えば牛乳。栄養豊富だからとか、便秘しないからとか、良く眠れるからなどといった理由で、習慣のように飲んでいる方がいます。
 胃腸の調子が崩れなければ問題ないのですが、胃腸の弱い方には牛乳を飲むと調子を崩す方が多い。
 健康に良いという理由で飲んでいるなら考えものですね。

     楕円: プレッシャー?
 
 過度の緊張や、プレッシャーがきつい仕事が継続すれば、胃腸の調子を崩します。
 個人差があるので、緊張しても胃腸は全然問題ない方もいらっしゃいますが、概ね胃腸が弱い体質の方はプレッシャーでお腹が痛くなったり、下痢、軟便を催しがちなのです。

    

 大食いや早食いなど食事のとり方なども問題になります。空腹時にいきなり肉油を摂取する。空腹時にコーヒーなど。
 夜更かしやハードな仕事が続き、胃腸が力をなくしてしまう事もよくあります。
 今までの生活習慣そのものが胃腸に悪い事ばかりであったりする事もあります。
 

    
 下痢軟便傾向の方が特に気をつけないといけない部分です。
 冬場よりも夏場に最近はこの原因は多くみられます。
 クーラーや冷蔵庫の使いすぎが問題でしょう。背中や足腰が冷えると胃腸にも様々な悪影響がでます。
 胃腸の調子が悪いなら、カキ氷を食べる前に、少しだけ考えてみましょう。

     
 身体の様々な器官の中でも、ことさら胃腸ばかりが弱い方も多いのも事実です。
 他の人と同じ行動や飲食をしていても、自分だけ不調になってしまう。
 しかしそれは周りの人より緻密な養生が必要という事。
 怒り易い方やストレスを発散するのが苦手な生真面目な方も要注意です。

    
 春夏秋冬それぞれの季節の気候と、毎日の天気にも胃腸の調子は大きく影響をうけます。
 夏の暑い日には食欲が落ちたり、梅雨の湿気が強い日にはムカムカしたりするのはよくある事です。
 自然の中に生きる人間ですから天気に影響をうけないわけあがありません。
 

【まとめ
 
上記にあげたのは、一般的な簡単なコメントに過ぎません。原因は人それぞれなので、個人個人で考えていく必要があるのです。そのために相談薬局があります。
 薬局の店頭では「ハンバーグが胃腸に悪いっていうけど、みんな食べているよ。どうして食べちゃいけないの?おかしいでしょ」というような質問をよく受けます。答えは「個人個人の身体の状態、胃腸の強さが異なるから」です。
 健康で丈夫な身体なら、好き勝手な食生活していても良いでしょうが、今現在みられる体調不良を治そうとするのなら、改善していくべき事を守るべきなのです。下痢してる人はハンバーグやステーキなどの油っこい料理は避けますよね。当然に思えますが、体調不良をおこしてる当事者はそんな事も判らなくなってしまっている事が良くあります。体調不良によって普段健康な時なら出来る判断が出来なくなるんですね。
 また多くの慢性病が治りにくいと認識されているのは、慢性病の原因が理解されないのと、理解されても改善のためのアクションが大変だからでしょう。今までやってきた習慣を変えるのは容易ではないのも事実です。

◆胃腸虚弱に使われる商品
人参湯 かっ香正気散 桂枝加芍薬湯
にんじんとう
かっこうしょうきさん
けいしかしゃくやくとう

【効能】
手足が冷えやすく、尿量が多いものの次の諸症:胃腸虚弱、胃アトニー、下痢、嘔吐、胃痛

【効能効果】
夏の感冒、食欲不振、全身倦怠

【効能効果】
腹部膨満感のある次の諸症:しぶり腹、腹痛

開気丸 半夏瀉心湯 補中益気湯
かいきがん
はんげしゃしんとう
ほちゅうえっきとう

【効能効果】
○胃腸疾患に伴う次の諸症状:はき気(むかつき、胃のむかつき、嘔気、悪心)胸つかえ、腹部膨満感、腹痛、胃痛、食欲不振、消化不良、下痢
○腹部膨満感を伴い繰り返し又は交互に現われる下痢および便秘

【効能効果】
みぞおちがつかえ、ときに悪心、嘔吐があり食欲不振で腹が鳴って軟便または下痢の傾向のあるものの次の諸症:急・慢性胃腸カタル、醗酵性下痢、消化不良、胃下垂、神経性胃炎、胃弱、二日酔、げっぷ、胸やけ、口内炎、神経症

【効能効果】
虚弱体質、腺病質、貧血、夏痩せ、胃弱、病中病後の体力回復、痔疾、脱肛、胃腸機能が減退し疲労倦怠感があるものあるいは頭痛、悪寒、発汗を伴うもの

星火健胃錠 真武湯 柴胡桂枝湯
せいかけんいじょう
しんぶとう
さいこけいしとう

【効能効果】
比較的体力がなく、胃腸の働きの弱いものの次の諸症
胃炎、胃アトニー、胃痛、腹痛、食欲不振、上腹部不快感、腹部膨満感、悪心、下痢

【効能効果】
新陳代謝機能の衰退により四肢や腰部が冷え、疲労倦怠感が著しく尿量減少して下痢し易く動悸やめまいを伴うもの。胃腸虚弱症・慢性腸カタル・慢性腎炎

【効能効果】
多くは腹痛を伴う胃腸炎、微熱・寒け・頭痛・はき気などのある感冒、風邪の後期の症状